「目標をノートに書いて毎日眺める」のが難しいのはなぜ?

「目標をノートに書いて毎日眺める」のが難しいのはなぜ?

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ビジネス書などに良く書いてあるノウハウの中に、

「目標をノートに書いて毎日眺めると、目標が実現しやすい」という手法があります。

が、実際やってみたことのある方は分かると思うのですが、これってなかなか難しいのです。できる人のほうが少数派でしょう。

中には、本で「目標を1000個書こう!」ということを読んで実践していたら、書いているうちに気分が落ち込んで来てしまった、なんてケースもあるようです。

今回は、「目標をノートに書いて毎日眺める」方法で挫折する要因と、その対策についてです。

目標について考えることは、「今までの自分」による抵抗を何らかの形で引き起こす。

目標を立てて、変化を起こそう!とすることは、ある意味「自分らしくない自分」になるということとも言えます。

この「自分らしくない自分」になりたいと思うことは、「今までの自分らしさ」を形作っている記憶、性格、信念、好み、自己イメージなどからくる抵抗を引き起こすのが普通です。

当然、目標と「今までの自分らしさ」のギャップが大きいほど、抵抗のレベルは大きくなります。またこの抵抗は、自分が主観的に感じるよりも強いことがほとんどです。

「モテるようになる!」と思っても、「いやいや、私なんて性格が特別いいわけでもないし、センスもないし、、、」と反論が出て来たり。

「バリバリ仕事が出来る人になりたい!」と一瞬思っても、「いや、別に仕事はそこそこでいいでしょう。のんびりできるのが一番!」という反論が出て来たり。

自分では気づいていないままに、すごく強い抵抗が出ていることも多いです(これがかなりの難物!)。

どんなにやりたいことだったとしても、今までの自分と違う自分になろうとすることは、必ず大なり小なり、「違う自分になりたい思い」と、「今までの自分を形作っている部分による抵抗」との葛藤を引き起こします。

企業・政治などで、何らかの変革を起こそうとすると、抵抗勢力が出てきてその変革を妨げようとすることが良くありますが、それと同じことが自分という一人の人間の中で起こっている、と例えてみると分かりやすいかもしれません。

そして、葛藤って、普通は苦しいですから、わざわざ苦しい思いをして目標のことを考えるなんてイヤ!となります。

こんなメカニズムがあるものですから、目標をノートに書いて毎日眺める、ということは難しいのです。

葛藤を解消することをセットで考えよう。

ですので、目標をノートに書く、という方法を取る時には、「違う自分になりたい思い」と「今までの自分」の間で起こる葛藤を軽減・解消することを同時に行ったほうが良いです。

葛藤を解消する方法はさまざまです。言語・イメージレベルのアプローチで葛藤を解消する方法をご存じの方はそれを使うのが良いでしょう。

誰でも取り組めるものとしては、身体をゆるめる、というアプローチがおすすめです(参考記事)。身体をゆるめるほど、葛藤が弱まっていきますし、その過程で葛藤を解消するようなインスピレーションも得られたりします(身体を動かしてインスピレーションを得るというのは、数学者・芸術家・その他クリエイターなどが、無意識に習慣化していることの一つです。身体で考える、というやつですね)

葛藤が弱まると、ノートに書いた目標を継続して眺めるのはそれだけ容易になり、目標に向かうモチベーションが上がったり、何か行動を起こすことができたりします。
※時には、最初ノートに書いた目標がどうでもよくなったり、自分にとってしっくりくる目標が見つかったりする場合もあります。

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