コーチングでは、「制限のない未来」や「できるだけ大きな目標」を立てることが多いです。
でも、こういうことをする一番の目的は、この「制限のない未来」「できるだけ大きな目標」を達成することではありません。
もっと重要な目的があるんです。
制限のない未来や、できるだけ大きな目標を立てると、「今までの自分」がもたらす抵抗を、より多く解消するきっかけができる。
目標や望む未来を思い描くと、「今までの自分らしさ」を作っている記憶、性格、信念、好み、自己イメージなどが抵抗を始める!という話を、前回の記事で書きました。
で、この抵抗は、当然と言えば当然ですが、今の自分とのギャップが大きいほど強くなります。より多くの抵抗が出てくるわけです。
抵抗を解消することが可能なのであれば、沢山の抵抗を解消できたほうが、目に見えた変化が起こりやすいのです。
※この記事の筋からは外れますが「沢山の抵抗と向き合ったほうが、自分が本当に願っていることや、大切にしたい価値観などの発見も起こりやすい」というメリットもあります。これについては別の機会に。
例えば、今会社員をやっていて、フリーランスで独立する夢を持っている人がいたとしましょう。この人が夢のスケールを上げ、会社を立ち上げ、従業員を雇ってでビジネスを拡大したいと思ったら、、、
・そこまでやることを考えるとめんどうだ
・従業員を雇ってやっていけるだろうか
・自分にリーダーシップはあるだろうか
・自分にはそこまでの能力はないよ
などなど、はるかに沢山の抵抗が出るもの。
これらの抵抗は、フリーランスで独立することだけを考えている時には、気付くことができないものです。
どうせ抵抗を減らすなら、フリーランスで独立することに抵抗がないレベルまで持っていくよりも、会社を立ち上げることに抵抗がないレベルまで持っていったほうが、フリーランスなら楽勝だろう!くらいのことを思えたり、行動を起こしやすくなったりします。
交渉事で、最初に高い要求をふっかけておくと、それよりも低い要求を相手に呑ませやすい!というのと似ているかもしれません。
「今までの自分」に対し、最初に高い要求をふっかけると、それよりも低い要求に対する抵抗を少なくできるわけです(笑)
「制限のない未来」「できるだけ大きな目標」を立てるのは、より多くの抵抗を外して、より自由になるための思考実験だ!くらいに思って良いでしょう。
描いた未来・目標を達成すること自体にはあまりこだわらなくても大丈夫です。どのみち、自分が前に進んでいくごとに、見える景色が変わることで、未来に求めるものは変わっていきます。