日本のコーチング・自己啓発業界を眺めていつも思うこと。
それは、
「ネガティブ感情をもう少し大切にしたほうがいいんじゃない?」ということです。
ネガティブな感情や迷いも、人間にとっては大事なもの。
初めてのチャレンジで「うまくいくだろうか、、、」と弱気になったり、
好きなことをやっているはずなのに、なんだかモヤモヤを感じたり、
就職・転職・結婚などの岐路に立った時、いつまで経っても納得のいく結論が出ずに葛藤を続けたり。
いろいろな場面で、人はネガティブな感情や、モヤモヤ、迷い、葛藤を感じるもの。
こうした経験をしている時、本人は苦しいのだけど、それでも、これはこれであなた自身を守ろうとする心身の働きです。
ネガティブな感情の奥には、ポジティブな目的がある。
初めてのチャレンジで「うまく行くか?」と心配している時。ひょっとするとあなたは、何か事前に準備できることややるべきことを無意識の内に探して、上手くいく確率を高くしたいと思っているのかもしれません。
目標に向かって前向きに行動しているけど、なんとなくモヤモヤしている時。あなたは、何か大事なことをおろそかにしている感じがあったり、なんとなく今の行動がズレているように思えたりして、軌道修正をしたいと心の奥で薄々思っているのかもしれません。
人生の岐路でえんえんと葛藤してしまう時。自分にとって「Aは欲しいけど、それをやると、自分にとって大切なBが失われてしまう!」という、あなたの価値観の根本に迫る問いを無意識のうちに突きつけられていて、それに対する答えを探したいのかもしれません。
このように、自分がネガティブな状態に陥っている時でも、その感情・感覚の奥には、何かポジティブ・前向きな目的があることも多いもの。
これを無視してしまうと、後でだいたいロクなことにならないのが普通です。
先の例で言えば、心配している自分にフタをして無視してしまうことで、準備不足のまま新しいチャレンジに臨んでしまったり。
行動している時のモヤモヤを無視してしまって、だいぶ後になってから、自分が進んでいる方向が理想とズレていることに気づいて後悔したり。
えんえんと葛藤している時、その葛藤を無視して「えいやっ!」と結論を出してしまうことで、欲しいものは手に入ったけど、代償として、自分の大事なものを失う羽目になったり。
こうしたことは、極力避けたいもの。だからこそ、ネガティブな感情や感覚、葛藤が出てきた時には、自分の心の声に耳を傾けることが大事になってきます。
「そんなの関係ねえ!」で済ませていいのは、お笑いの中だけです(笑)
ネガティブな感情、感覚、葛藤が出てきた時には、頭に浮かんでくる言葉を漏らさず書き出してみよう。
ネガティブな感情、感覚、葛藤が出てきた時には、「今思っていることを、そのままメモやノートにどんどん書き出す」のが一番おすすめです。
整理されていなくて良いので、今思っていることを、とにかく言葉が尽きるまで書き出してみましょう。
どんどん書き進めていくと、自分が気づいていなかったような言葉が出てきたりするのが普通。そうした言葉の中に、ネガティブな感情・感覚・葛藤の奥に潜むポジティブな目的が示されていることは非常に多いです。